2025/01/05
原広司先生逝去
建築家の原広司先生が亡くなられた。
自分が建築学生真っただ中に開業した梅田スカイビルは、デザインはもとより、コンペでのプレゼン、建設方法やその考え方にとても影響を受けた。
梅田スカイビルは、地上173mに空中庭園展望台を実現するため、建設中の大規模なリフトアップ工事をこっそりやるのではなく、衆人環視のなかで実現していた。
建設途中の工程を、できるだけオープンにする事が重要だとする考え方は、自分の仕事でも大事にしている考え方のひとつだ。
また、代表作のひとつである大和インターナショナルは、南北130mにも及ぶ巨大建築だが、このマクロな表現が、近寄っても、細かく多弁な表現に溢れている。様々なスケールで同様な相似的表現に出会え、その様相は曼荼羅のようでもあった。これが現代の建築生産方式の中で実現していることに驚いてしまう。
原広司先生の建築には、いつも建築への向き合い方を教えていただいたと思っています。
ご冥福をお祈りいたします。