2011/02/27
長野市民会館50年の記憶(その3)
長野市民が長野市民会館のイメージとして、
真っ先に思い浮べるものはレンガの外壁ではないでしょうか。
でも、このレンガの外壁を、もっとよく観察すると、
建設当時の様子まで想像することが出来ます。
まず、ホールの窓が無い大きな壁面を仕上げるための素材として、
コンクリートとレンガという2種類の材料のみで構成されているのに、
少しも単調さを感じません。
むしろ、建物に近づくにつれ豊かな表情に出会えます。
ひとつひとつ、丹念に人の手により積まれたレンガだからこそできるデザイン。
そして、このデザインは単なる気まぐれで施されているのではないことにも気付くのです。
基壇のコンクリートの目地割とレンガの目地割が、
ちょうど合致するように調整され、
壁面の雨垂れによるコンクリートの汚れを防止する意味でも、
目地は機能的な位置に施されています。
目地合わせのための緻密な計算をした上で、
レンガにスクラッチを施したり、凹凸を付けてレンガを積んだりしているのです。
高い施工技術と手仕事が同居する、工業製品にはない安心感を与えてくれています。
この他にも、想いが詰まったディテール(細部)が長野市民会館には沢山。
出来るだけ紹介していきたいと思います。
●判型/A5判、88ページ
●発行/信濃毎日新聞社
●企画/長野市民会館記録編集会議「remonch」
●価格/1,050円(税込)
●発売/平成23年3月20日(日)
申し込みは
E-mail : remonch50@gmail.com
FAX :026-262-1178(担当 宮本)