下諏訪町(しもすわまち)は、中山道と甲州街道が交わる温泉宿場町として古くから多くの旅人が行き交い、湯治場としての風情が残る場所です。
「アネモネ動物病院」はそんな下諏訪で、食事などを含めたトータルケアで体全体をきれいにしていくことで、病気を治したり、健康を維持していくという、自然治癒力に目を向けた、ホリスティック療法を取り入れている動物病院です。
オーナーはペットホテルを併設したペットのためのリハビリテーションセンターを作りたいと考えていました。
そんな折、たまたま動物病院に隣接していた園芸店が閉店し“空き温室”となった建物を不動産会社から紹介され、この建物を利活用して事業を行おうということに至りました。
総ガラス張りの温室(正面39.6m、奥行き14.5m、高さ6.1m)を利用し全天候型のドッグラン、リハビリ施設、マッサージ等の施術室、飼い主がお茶をするスペース等とペットホテルをリゾートのような雰囲気で作りたいというご希望から、天候の変化を感じ、楽しむことができる緑豊かな半戸外空間を提案しました。
温室内部は用途要求に応じて、非空調エリア、半空調エリア、空調エリアに分け、空調コストを抑えています。
室内高さによる温度差から生じるドラフトを利用した外気取り入れやミストの気化熱で周囲の温度を下げるなど温室ならではの空調計画は“リゾート”を温熱環境としても体感できるものとなりました。
構 造: | 鉄骨造 |
施 工: | ハシバテクノス 株式会社 |
撮 影: | coji_n |