お住まいの住居は、1階が鉄筋コンクリート造、2階、3階が木造の建物。
道路のレベルが敷地レベルよりも高いために、2階が出入口で、1階の鉄筋コンクリート部分は、ほぼ使われていない状態でした。

当初、子世帯の住居を用意するにあたり、隣接する別棟の、やはり使われていない建物を解体撤去して、新築住宅を建てたいというご依頼でしたが、調査検討していく中で、既存1階の空間をリノベして有効利用するという方向にシフトしていきました。

既存のコンクリート打ち放しの外壁は外断熱を施し、開口補強を行いながら窓を設けています。
温度変化が少なく、半地下ですが、快適な住空間となりました。

身近に存在する未利用の空間の価値は、一般の方にはなかなかわからないもの。
今回の場合は、新築よりも大幅に費用が抑えられて、その分広い面積を確保し、DJﾌﾞｰｽ等趣味の空間までつくることができました。

施主のTさんにとっては、ご自身の依頼内容からは想像もつかない方向転換に戸惑ったと思いますが、結果大変満足していただけました。