2010/05/23
記憶を紡ぐ
東京出張のついでに、今年の4月にオープンしたばかりの
三菱1号館美術館に行ってきました。
建築家ジョサイア・コンドルとその愛弟子の曾根達蔵によって
設計されたこの建物は、今から約40年前に取り壊されたのですが、
このほど構造、設備など安全設備は最新のものとして、
当時の図面や写真をもとに限りなく忠実に復元されました。
使われた230万個の煉瓦は、当時と近い工法で現在も煉瓦をつくっている
中国の工場から運んで手作業で積むなど、その徹底ぶりは相当なものです。
まちの記憶を建築が紡いでいくひとつの方法(考え方)として
よくあるハリボテ復元建築とは違う、
とても興味深い建築と思想だと思いました。