2023/01/29
自在鉤
店舗改装に際して、既存の囲炉裏を再使用したいとの要望を受け、納まりを考えてみる。
既存には、自在鉤までちゃんと付いているので、自在鉤もそのまま再利用します。
自在鉤のデザインはだいたい魚であることが多い。
一説によると魚は水に通じるということで火事を避けるお守りの意味があり、また魚には瞼がないことから眠らない、ー居眠りして火を絶やさないとか、目を離して火事を起こさないという意味があるらしい。
機能的には、単なる棒でよいものを、あえて魚の形にするデザインが、当たり前のように現代も続いていることが興味深い。
建築部材で、他に同じようなもので思い浮かぶものは、鬼瓦ぐらいだろうか。
家の中心に囲炉裏があって、その火の上で空中を泳ぐ魚は、その空間を特徴付ける大きな要素だったに違いない。
新しい店舗にも、上手く取り入れていきたい。