目的をはっきりさせる

昨日は、信州大学建築学科の2年生を対象に、毎年恒例になっている建築学会主催の建築パース講演会を行いました。
パース講演会と言うと、パースの描き方講習のような印象ですが、設計の中でスケッチパースをどのように活用してるかといった内容の講演会です。
パースの描き方（図法）は、1年生の授業で習うのですが、とかくその書き方にとらわれ過ぎると、手が止まってしまったり、イメージとは違うパースが出来上がったりしてしまいます。
さらに、最近のCADやAIの進化により、はたして手間をかけて手書きパースを描くことにどんなメリットがあるのか、学生にはなかなか理解されていないと感じます。
ですので、“何のために”手書きスケッチパースが必要であるのかということを、毎年主題としています。
目的がハッキリすれば、学生の取り組む姿勢も変わります。
授業の最後にとったアンケートを見ていると、普段の大学の授業は、その“何のために”の部分が欠落してしまっているんじゃないかなと思います。
短い時間でしたが、講演会が学生の新しい気付きにつながれば幸いです。