2019/01/28
イメージを明確化する
昨日、日本建築学会北陸支部主催「建築パース講演会」を信州大学松本キャンパスで行いました。講師を務めるのは、昨年に引き続き2年目となります。
参加者は、信大の建築学科の1年生。去年の講演の反省も踏まえて、内容をもう少し分かりやすく、演習もフリーハンドで描けるようにパースグリッドを用意して、去年より若干のバージョンアップ?を図りました。
パースというと、完成図面をもとにした、完成予想図を思い浮かべる人が多いと思います。学生も、これまでに図法に忠実に則ったパースの描き方を習ってきているのですが、僕の場合は、もっと設計の実践で役立つようなエスキスに近いパースを想定しています。ラフ設計→エスキスパース→設計→エスキスパース→設計修正というように、パースはあくまで設計を行う上での自身のイメージを明確化する事や、チーム内での合意形成に役立ててもらいたいと思っています。だから、じっくり正確に描くというよりは、最低限のルールを守りながらスピード感をもって描くという感じです。
どんな建築を具現化できるのかが目的であって、パースを描くこと自体が目的化することのないように、学生にはスケッチパースを今後の設計に役立ててもらいたいなと思います。