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2018/10/25

あるけど見えないものを推察する力

木造のリノベーションはとても面倒です。特に建設当時の図面が残っていない案件は大変です。全てが新しい新築ならば、机上で考えたものを図面化すればいいのですが、リノベーションは既に現実世界に存在する建物を相手にしているので、今ある建物を徹底的に調査、理解するところから始まります。もちろん、見えない壁の中まで全部壊して見るわけにもいかないので、これまでの経験をもとにした推察力がとても重要です。
逆にいうと、木造リノベーションは経験を積めば積むほど、推察力がついて解決のいとぐちを見出すまでの時間や労力を短縮できるので、大変だけど、今は、様々な木造リノベに挑戦して経験値を増やしていくことが大事かなと思います。

さて、今回の木造住宅リノベ案件は、ちょっと調べてみると、既存建物の軸組がかなりイレギュラーなものだという事が推察できました。あるべき所に柱が無い、基礎が無い、土台が見当たらないetc。そんな時は軸組模型をつくると、一気に理解が進みます。見えないところを推察しながら組み立てていくと、補強が必要なところが感覚的にわかります。この物件も下準備ができて、ようやく方針決定です。経験値がひとつ上がりました。

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