2018/09/27
シーンの設計図
どのように、イメージを具現化していくのか。プロジェクトによって方法に違いはありますが、大抵は頭の中と紙の上でひたすらシミュレーションをしています。
先ずは、一通り与条件を頭に入れたら、その場所に立ち、目に浮かんだシーンをスケッチパースにする。
上の写真の家の場合は、大きな桜の木がイメージの拠り所となりました。
アプローチは、桜の木の脇を抜け、真っ直ぐ玄関まで伸びている。そのイメージをもとに、次のシーンを想像していく。玄関の扉を開けると、何が見えるのか、その次はどんなシーンに出会えるのか。それを一枚一枚スケッチして、そのスケッチを繋ぎ合わせて、ひとつの建築にしていきます。
だから、スケッチパースを書いている時には、まだしっかりした図面がありません。
おぼろげな妄想を何度も何度も紙の上に描きながら、少しずつ像が結ばれて、現実の世界に落し込んでいきます。ちょっと絵コンテにも似ていますね。