未来の出来事を祝う

昨日9月3日はドラえもんの誕生日だったそうで、設定よれば2112年の9月3日にドラえもんがロボット工場で製造されるので、今から90年後の話。
ちなみに、ドラえもんの世界では、タイムマシンが2008年に発明されて、過去の歴史の謎が全て明らかになっている。
残念ながら2008年にタイムマシンはまだ発明されていないから、僕らが生きる世界はドラえもんが誕生する世界ではなかったようだ。
ドラえもんの誕生日のように、未来の出来事を過去に祝うというシュールな場面であっても、子供心に未来に対するゆるぎない信頼みたいなものがあったから、素直に受け入れられていたように思う。
今よりも優れていて素晴らしい未来を、こども（読者）と約束する象徴的な存在が「ドラえもん」だった。
でも、ドラえもんが誕生する世界からはどんどん遠ざかっていくように見える現代社会の様相は少々さみしい。
子供の頃に読んだ漫画の未来が次々と過去のもととなっていく今、暗い未来ではなく、明るく楽しい未来の象徴が欲しいなと思う。