ルンバ

家電が進化する度、住宅設計のありようも変わってきました。
冷蔵庫や洗濯機は言うまでもありませんが、近年では、リビングで大きな面積を占めていたTVの場所が、薄型壁掛けTVの出現で、部屋のレイアウトが劇的に変わり、空間の自由度が増しました。
LED照明の普及も、照明計画と空間のつくり方に大きな変化をもたらしました。
そして、次に考慮すべき家電はこれです。「ルンバ」
正直、このルンバが出始めの頃は、これほど普及する家電になろうとは思っていませんでした。
現在では、吸引力が強いものやしっかり壁際まで清掃できるもの、ジェットスプレーを出して油汚れを拭きとるものまで出ています。
となると、ルンバの使用を前提で設計をする必要があります。
極力段差は無い方がよいし、引き戸も全て下部レールがないハンガーレールにしたいところ。もちろん、ルンバ基地のスマートな納まりを考える必要もありそうです。
こうした、家電の進化に引っ張られる形で変化する建築計画について注意すべき点は、住宅の耐用年数に比べて家電の進化のスピードの方が何倍も速いという事。
だから、家電が更に進化しても、建築は普遍的な価値を持ち続けることができる変化に留めたい。
難しいですが、ルンバの勉強と、将来のルンバの更なる進化を想像しながら設計です。