BLOG

2019/01/19

実測調査

近年、相談件数が特に多いのが古い建物のリノベーションについての相談です。
部分的な改装や増築ではなくて、建物全体の間取りやデザインはもちろん、断熱や設備機器にいたるまで全て見直そうというお宅が増えています。
建て替えるという選択肢の他にリノベーションという選択肢があることが、一般の人にも広く認知されてきているということだと思います。

さて、そんなリノベーションの相談ですが、なにはなくとも既存の建物の図面は必須です。
しかし、大抵のお宅でその既存図面が存在しません。
あったとしても、長年の増改築を繰り返してきた建物だったりすると、図面と現実が違う事もよくあること。
ですので、具体的な相談が始まる前に、先ずは既存の建物を実測調査して図面を起すところからスタートです。
先日は、そんなお宅の実測調査を行ってきました。
地味な作業ですが、その建物の性格がよくわかるので、設計者自身が実測調査を行うことにはとても意味があると思っています。
ただし、実測調査をしてみて、クライアントの要望に応えるようなリノベは難しいという結論に至る事も稀にあります。
そんな現実があったとしても、クライアントが思いもしない提案ができる可能性もありますので、やはり“現状を知る”というこの実測調査は、地味だけど大事にしていきたい作業のひとつです。

FOLLOW US