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2021/06/21

適材適所

進行中のプロジェクトの参考にと近所の石垣の観察をしています。
石垣の石積みにもいろいろ種類があるのですが、自分が好きなのは善光寺の石垣。

現存しているのは、善光寺境内と大門町の間の旧北国街道沿いにある石垣です。
石のサイズは、大小まちまちです。巨大な石もあれば、とても小さい石もあります。

積み方は野面の乱積みで、ほぼ加工していない自然石を横目地を通さない不規則な形の積石としています。
これ、適当に積み上げたように見えるのですが、実は非常に高度な技術が必要です。
自然にある石の大きさや向きなどを合わせて崩れにくいように積み上げていくのは、それこそ星の数ほどある石の中から、どの石とどの石を合わせたらぴったり積めるのか、瞬時に判断して見つけ出して積んでいかなければ、途方もなく時間がかかる作業だからです。
ひとつひとつの石の個性を見抜き、ありのままの姿で適所に配置していく様が、老若男女様々な人を受け入れる善光寺とイメージが重なるところも、なんとも良い。
なかなか、今では本物のこのような石積みはコスト的に難しいですが、イメージは引き継いでデザイン出来たらなと思います。

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