2021/05/15
ショック療法
コロナによる医療の逼迫や二転三転する政府の対策とその遅れによって、国内外からオリンピック中止論が沸き上がる中、ザハ好きな自分としては幻となった国立競技場建設をめぐるゴタゴタが思い出されます。
デザイン界隈の方々は公式エンブレム問題が記憶に残っていることでしょう。
その他にも政治、経済、医療などなどあらゆる分野で、これまで矛盾をはらみ問題を抱え、大きな歪となっていても、見ないふりをして何とかやりくりしてきたものが、一気に機能不全に陥っている印象です。
オリンピックをめぐる諸問題は、なにも国単位の大きなものとしてだけではなくて、すべて身の回りの問題としてその縮図を見て取れます。
コロナ禍真っただ中の現在は、まだ各々の問題の本質が何だったのか振り返る余裕も今の日本にはありませんが、否応にでも問題を表面化させたオリンピックは、開催してもしなくても、せめて大きなショック療法だったのだと後から思えるものにしたいものです。
↓2015年の記事ですが建築家の藤村隆至さんのザハ案に対するインタビュー記事です。
【新国立競技場】「なぜ実務家たちは、ザハ・ハディドを支持するのか」建築家・藤村龍至さんに聞く